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mixiでは小説ばかり書いてた話

僕が人生で初めて出会ったSNSはmixiである。当時高校二年生、僕は作曲の勉強をしていたから「作曲」というド直球な仇名を頂いていたが、帰りの電車、クラスの友人M氏から「作曲ゥ〜mixiとかやりなよ〜」と誘ってくれたのが始まりである。

僕は小学校中学校のころは空想をすることが大好きで、人とほとんど関わることなく、自分の世界を楽しんでいた。一方でクラスイベントでは積極的に参加もするわけで、なんだかんだ、人と関わることも好きであったと思う。

高校の頃は、芸術を志す高校であるからか、変わった人たちがたくさん集まっていて居心地がよく、あるきっかけから、クラスの人たち積極的に話すようになった。mixiに誘われたのはその頃であり、僕も友だちの様子をよく知りたい思いから、なんとなしに入会した。

さて、入会したはいいが、何を書こうと思った時に、僕はなぜか小説・・と言えるものなのかはわからないが、とりあえず、頭の中にいくつか思い浮かんでいた作り話を文章として形にすることにした。本当にくだらない話ばかりであるが、時々真面目なものも入れる。例えば、

・感染すると顔と性格がイケメンになって最終的に美しく死ぬ「イケメン病」

・その歌を聞きすぎると洗脳されて踊り続けて他の人を感染させる「ゲモゲモ・プチラモラ」

・神殿での講義で、虚構での殺人が美しいとされるのは、虚構は神話であるからだ、そして今日お前は神の意思で死ぬことが定められた、死ね、という話を教授にされて、主人公の生徒が神殿の聖職者たちに襲撃される「灰色の神話」

・伊右衛門のペットボトルをポイ捨てしたので、伊右衛門のテーマ曲(Oriental Wind)と共に現れた巨大なペットボトルに轢かれて死ぬ話

などである。

しまいにはリクエストで書いたりとかもし、その人のキャラにあった物語を考えるなどもしていた。懐かしい。あの頃は楽しかったと思う。

大学の頃になると人生様々な選択をせねばならないわけで、段々と書かなくなり、紆余曲折あって完全に辞めて、アカウントごと消えてしまったのでこれらの作品はほとんど見ることができない。

でもやっぱり高校、大学前半まで日課に近いレベルで作り話を書き続けたことは、今の僕の表現の方向性において、強い根っこになってるな、とよく思う。

僕の曲はきっと物語なのだ。