サブスクライブ音源 (Spotify, Apple Music etc. )
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1.精神操業 / Psychological Operation
2.機械仕掛けの執行人 / The Mechanical Executioner
3.素粒子の愛の歌 / Love Song of Elementary Particles
4.私はあなたの中に天使を見た / I Saw An Angel Inside You
5.ムラサキ山に転生した勇者 / A brave reborn in Mt Murasaki
6.こんにちは地獄 / Hello Hell
7.太陽と衛星のワルツ / Waltz of the Sun and Satellites
高周波の電波のやり取り。
大きなうねりとともに、私の脳に圧力を感じている。
・・・ソレハ アナタヘノ精神操業・・・
「機械仕掛けの執行人」と後に呼ばれるようになったその自動人形は、その恐ろしい 異名とは裏腹に心優しい老人のような姿をしていたし、実際に心優しかった。
実はこの「執行人」は、機械伯爵という異名を持つ伯爵によって作られた破壊兵器で あり、体中に建物や人間を破壊し尽くすよう仕組まれた幾多もの武器が折りたたまれ ていた。
魂というものがあるならば、それは必ずしもヒトの形をしているとは限らない。
ヒトはあくまで肉の器に過ぎないからだ。 それは目に見えない粒子のようなものかもしれない。
そうであるならば我々の愛の原 初的な形とは、ロマンチックな物語ではなく、粒子と粒子のエネルギーの衝突や交換 なのかもしれない。
街は悲鳴で溢れかえる。光線に撃たれ頭を砕かれ明らかに死んでいるはずの人たちが うつろな顔で起き上がり、そして生き残った者たちに腕を伸ばし近寄って、ものすご い力でつかみかかって喉笛にかみついた。
私はふとスグルくんを振り返った。スグルくんも起き上がり、怪我をした顔を左手で 抑えつけ、渇望するかのような暗い乾いた目つきで私をわずかに捉えていた。
田舎道の河原で彼女は命を落としていた。自ら飛び込んだのか、事件か事故だったの かはわからないが、その顔は長い間にわたる苦しみから解き離れたかのように満ち足 りていた。
彼女は絵描きであった。いつも彼女の夢に出てくる「ムラサキ山」は、ガラスのよう な美しい世界であり、この世のものではないユーモラスな住民たちが描かれていた。
気がついたらオルフェは夢うつつに村に向かっていた。
とてつもなく良くない事をしているのはわかっている、だが、強くなるんだ、 振り返ったらもうすべてがおしまいだ、とオルフェは自分に言い聞かせながら 村人の魂を吸い上げに行ったのだ。
「勇者様、どうしたのですか!」「やめてください!やめてください!」
聞こえるか、人類よ。
地球はまもなく終わりを迎える。
このエドマンが一億年かけて育てた計画を、誰にも邪魔させはしない。
君たちの歴史、記憶はすべてこの方舟にのせて太陽に運ばれる。
そして太陽は炎としての役目を終え、地球は再び凍えた死の大地へと戻っていく。